気仙沼市立病院

診療科・部門案内

骨折リエゾンサービス(FLS)チームのご紹介

はじめに

 加齢に伴う骨粗鬆症を要因とした脆弱性骨折(転んだり、尻もちをつくなど軽微な外傷による骨折)は、身体機能の低下や要介護状態に陥る可能性があります。また、過去に脆弱性骨折が生じた患者さんでは新たな骨折(二次骨折)のリスクが高くなるとされており、骨折の連鎖をまねくおそれがあります。

1 骨折リエゾンサービス(FLS)とは?

 骨折リエゾンサービス(FLS:Fracture Liaison Service)は、脆弱性骨折の患者さんに対して、骨粗鬆症の治療開始率と治療継続率を上げるとともに、リハビリテーションの視点から転倒予防を行う多職種チームの活動です。
 当院では令和7年10月にFLSチームを立ち上げ、各メンバーが活動に従事しています。

チームメンバー
医師、看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、社会福祉士、医師事務作業補助者 など

2 対象者

 50歳以上の脆弱性骨折の患者さんで、大腿骨折位部骨折の方を優先します。

3 活動内容

(1)対象患者の特定
 対象となる患者さんについて治療情報をチーム内で共有します。
(2)二次骨折リスクの評価
 必要な検査等を通して、二次骨折のリスク評価を行います。
(3)投薬を含む治療介入
 薬物治療と転倒予防の介入を行います。
(4)フォローアップ
 患者さんの状態を評価するために、再診を行います。
(5)患者・医療従事者への教育と情報提供
 医療従事者および患者さんとご家族に対して骨粗鬆症に対する知識の共有と啓発活動を行います。

「日本版 二次骨折予防のための骨折リエゾンサービス(FLS)クリニカルスタンダード」を参考に作成。

4 地域医療連携

 二次骨折の予防には早期の治療介入と治療継続が不可欠です。当院で定期検査や評価を行いつつ、かかりつけの医療機関で治療を継続していただくなど、治療に関する医療連携を進めてまいります。

【地域医療連携のイメージ】