| ■外 科 |
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・食道癌 |
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1)食道とは?
食道はのどと胃をつなぐ管状の臓器で食物の通るところです。
食道は部位により頚部食道、胸部食道、腹部食道と呼びますが、
最も長い胸部食道に癌が発生することが多いようです。
従来、食道癌は治すことが非常に困難な癌でした。
それは食道が周りを心臓、大動脈、肺、気管などに囲まれており、手術が大変難しい
位置にあるからです。しかし、先人医師たちの大変な努力と果敢に手術に挑んだ結果、
手術による治癒率が45%前後と向上してきています。 |
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2)食道癌の治療
食道癌の治療では、病気の進行度や体の状態によって治療法を選びます。
@内視鏡的治療
癌が食道の粘膜という表層にとどまっている早期の段階では
内視鏡による切除が可能です。喉を麻酔し内視鏡を胃内に挿入します。
そして癌部に生理食塩水を注入して病変部を盛り上がらせ
電気メスにて癌を切除します。
A内視鏡治療の実績・治療成績
ただ今、準備中です。もうしばらくお待ちください。
B手術による治療
癌がある程度進行し内視鏡による治療ができないときには
手術による治療が必要です。胸部食道は周りを心臓、大動脈、肺、気管などに
囲まれるなど、手術が難しい位置にあります。
また、食道の切除に伴い胃を用いた再建手術も併せて行うことが必要なので、
手術は開胸に加え、開腹、および頚部の手術も必要となります。
手術に必要な時間は平均7〜8時間と長時間を要し、
かつ大掛かりなものです。従って、患者さんの体におよぶ影響は甚大で、
生命の危険が大きい手術です。しかし、手術法や回復のための治療法の進歩により、
約30年前では完治する確率は10〜20%だったのが、
現在では40〜50%と飛躍的に改善しています。
これに加え、最近の研究では手術の前に抗癌剤治療を行なうと、
さらに10%前後の治癒率の改善が得られることが明らかとなってきており、
今後に期待されています。
近年、小さな傷で治療できる内視鏡を用いた鏡視下手術が
東北大学病院で行なわれています。この手術は開胸開腹手術に比べ痛みが少なく、
術後の呼吸機能の温存に有利である利点がありますが、手術時間が長く、
一部の医師にしかできないという欠点もあります。
当院では、手術の安全性を重視しこの方法は行なっていません。
C手術以外の治療法
また、高齢であったり心臓や肺などの機能が弱く手術には耐えられない場合や、
どうしても手術を受けたくない方は、
化学療法に放射線療法を加える治療により一定の効果を上げることができます。
抗癌剤の副作用や放射線障害の心配はありますが、
この治療により約35%の完治率が得られます。
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D当科の治療成績
平成7年から17年までの11年間に、当科では95例の食道癌切除を行ないました。
癌の進行のために完全に切除できなかった5例を除く90例に対し、
完治を期待できる手術を行うことができました。
癌の進行度別では、0期8例、I期13例、II期28例、III期28例、IVA期12例でした。
その手術の成績は、5年生存率でみると、0+I期67.3%、II期46.6%、III期31.6%、
IVA期20.0%、であり、全体の症例では43.8%でした。
0+I期の成績が低めに出ましたが、合併症による在院死亡例が多かったことが
その原因と考えています。全国での成績は、5年生存率41.7%とされており、
当院での成績(43.8%)と同等です。
ですから当院の食道癌手術成績は全国水準の治療であると言えます。
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食道癌の治療成績
病期 |
当院の5年生存率 |
0+I 期 |
67.3% |
II 期 |
46.6% |
III 期 |
31.6% |
IVA期 |
20.0% |
全体で |
43.8% |
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全国の病院での治療成績と同等の結果でした。当院の食道癌治療は
全国レベルといえます。
術前化学療法を行うことで、さらに治療成績が改善するものと考えています。 |
E当科での手術の危険性、死亡率
手術のために術後1カ月以内になくなった方はいませんでした。
しかし合併症によって一度も退院できずに亡くなった方を7例(7.8%)認めました。
死亡原因別では、肺炎が3例、脳梗塞が1例、
縫合不全から敗血症となったものが3例でした。 |
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・大腸癌/直腸癌 |
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近年、大腸癌、直腸癌は増加傾向にあり、高齢化とともに手術の数も
増えてきています。健康診断では便潜血反応検査(検便検査)を行っていますが、
潜血反応陽性者の中に大腸癌、直腸癌の患者さんが見つかることが多いので、
積極的に検査を受けるのが良いと考えられます。
この癌も治すためには内視鏡あるいは手術で癌を切除することが必要な病気です。
抗癌剤治療も一定の効果があることがわかってきていますが、
これだけで病気を治すことはできず、抗癌剤治療は手術の前あるいは後に
手術の効果を高めるために行うのが一般的です。
1)大腸・直腸癌の治療法
@内視鏡的治療
癌が大腸・直腸の粘膜にとどまっている病変に対しては
内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection:EMR)を行い
完治させることができます。
それ以上の病変に対しては、手術療法を行うのが標準的な考え方です。
A内視鏡治療の実績・成績
ただ今、準備中です。もうしばらくお待ちください。
B外科的治療(手術)
大腸癌の場合、病巣から約10cmの正常な大腸とその領域のリンパ節を
扇状に切除するのが治療の原則です。
そして、大腸同士をつなぎ合わせます(これを吻合といいます)。 |
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直腸癌の手術では、人工肛門になるかが心配されます。
人工肛門が必要かどうかは、癌のできた場所が肛門に近いかどうかや、
癌の大きくなり方で決まると考えてよいと思います。
最近の手術法の進歩で、肛門から5〜6cmより中にできた場合は肛門の温存が可能に
なってきています。それより肛門側の場合は
癌をとり残さないように肛門を含めて直腸を全摘する方がよいでしょう。
仮に人工肛門となっても、十分に訓練をすれば人工肛門をつけた状態で
日常生活は以前とほぼ同じに過ごすことができます。
病気を治すためには、前向きな気持ちで手術を受けることが大切です。 |
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また大腸癌・直腸癌は、特に肝臓に転移をおこしやすい癌であることが
知られています。経過中に約20%の方が肝転移をきたすとされています。
以前は、肝転移を治すことはできないと考えられていましたが、
1980年頃から肝転移の場合でも切除をすれば治ることがわかり、
現在では切除可能な肝転移には積極的に手術を行なうようにしています。
また、直腸癌が高度に進行し周囲の臓器に及んだ場合でも、
生活の質(QOL)は低下しますが、
骨盤内臓全摘術という方法で癌の全摘出を目指すようにしています。 |
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2)当院での手術実績
平成7年から17年までの11年間に当科で手術を行なった
大腸・直腸癌症例は667例でした。667例のうち、開腹したところ
高度の進行のため切除できなかった57例を除く610例に
3)治療成績
大腸癌の術後の5年生存率は0−I期83.7%、II期80.8%、IIIa期68.3%、
IIIb期65.7%、IV期44.7%であり、直腸癌の術後の5年生存率は
0−I期88.7%、II期79.8%、IIIa期63.1%、IIb期43.6%、IV期18.2%でした。
全国の成績は、大腸癌の5年生存率は0期94.8%、I期90.6%、II期83.6%、
IIIa期76.1%、IIIb期62.1%、IV期14.3%であり、直腸癌では0期92.9%、
I期89.3%、II期76.4%、IIIa期64.7%、IIIb期47.1%、IV期11.1%とされています。
当院の成績は 0−I期において若干低い傾向がありますが、その他の病期では
ほぼ同等の成績であり、大腸癌IV期ではむしろ全国平均を大きく上回っていると
いう結果でした。
大腸癌の治療成績(5年生存率)
病期 |
当院の5年生存率 |
全国の成績 |
0−I 期 |
83.7% |
92.7% |
II 期 |
80.8% |
83.6% |
III a
期 |
68.3% |
76.1% |
III b
期 |
65.7% |
62.1% |
IV 期 |
44.7% |
14.3% |
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直腸癌の治療成績(5年生存率)
病期 |
当院の5年生存率 |
全国の成績 |
0−I 期 |
88.7% |
91.6% |
II 期 |
79.8% |
76.4% |
III a
期 |
63.1% |
64.7% |
III b
期 |
43.6% |
47.1% |
IV 期 |
18.2% |
11.1% |
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4)手術の危険性、死亡率
手術直接死亡例は3例(0.4%)でした。これら3例はすべて心筋梗塞
あるいは致死的不整脈による循環器疾患によるものでした。
また、在院死亡例は手術直接死亡例を除くと10例でした。
その死亡原因は肺炎が2例、敗血症が2例、癌死が6例でした。 |
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